
「タイパ」の功罪 ~ 倍速の時代へ ~
今日のコラム♪
『「タイパ」の功罪 ~ 倍速の時代へ ~』
今日のテーマは、
先週からの続きになります。
前回、9月21日の「タイパの功罪」を
読んでいただいてから、
今回の内容に入っていただけると、
より理解できる内容となっています。
さて、
「倍速の時代」とは何を意味するのか
ということですが、
ざっくり例えて言ってしまえば、
本でいえば、「速読」
映画や動画では、「倍速視聴」
音楽でいえば「飛ばし聴き」
などが
イメージできるのではないかと思います。
ここ最近は、
できるだけ「時短」で済ませてしまう
傾向になってきています。
あなたも、「時短派」ですか? ^^;
「ネットの時代」となって感じることは、
20年ほど前に比べると情報量が爆発的に
増えたことです。
とにかく、
読むもの、観るもの、聴くものが
ネット上に大量にあふれているのです。
その影響もあるのでしょう。
私たちは、情報に遅れまいと、
あらすじだけでも
チェックしておこうとします。
話題になっていることを少しでも
知っておきたいのです。
ここで一度立ち止まってみませんか。
「倍速の時代」に生きる私たちですが、
本当にこのままでいいのでしょうか。
では、
先ほどに例にあげた中から、
「本におけるタイパ」にフォーカスして、
今の状況を見ていきたいと思います。
ネットからの情報によると、
1年に出版される本は、
漫画本を除いても、
約72,000冊あるそうです。
このような状況では、
自分にとって、
本当に必要な本に出逢うためには、
たくさんの本を読んでみる
必要があるのかもしれません。
限られた本しか
なかった時代であれば、
必然的に読める本の冊数が
限られてきます。
しかし、
(国内だけでも)
これだけの量の本があれば、
何を読んでいいのやら、
まったく検討もつかない方も
おられるでしょう。
でも、
今、刻々と変化する時代の中で、
やはり「無知」ではいられないのです。
そのために、
あらすじだけをまとめた「本」や
YouTubeなどでも「本の要約」を
ベースにした動画も見られます。
自力で読みたいと思う方は、
『速読』の技術をマスターして、
5分で1冊読破!?
みたいなことをしているようです。
私も、
少しチャレンジしてみましたが、
後でお伝えする理由から、
『速読』を意識して読むことは
やめました。
YouTubeでは、
割と役にたつ動画も見られますので、
2つほど
私のおススメをご紹介しておきますね。
・中田敦彦のYouTube大学
・本要約チャンネル
この2つは、
「タイパ」がいいですよ!(^_-)
しかしです!!
やはり、
これだけでは『本質』を知る上では、
厳しい部分があることは避けられません。
なぜなら、
『速読』や
『要約本』『要約動画』などでは、
内容は理解できたとしても、
『自分の中の気づき』がないのです。
そして、
時間が過ぎれば、
すぐに『本の内容』など、
忘れてしまうでしょう。
何かに行き詰ったときに、
そういえば『あの本』に
こんなことが書いてあったな
と読み返すことも一生ないでしょう。
それ以前に『その本』は、
手元にすらありませんからね・・・
この状態では、
本当に『タイパ』がよいとは
言えないのではないでしょうか。
自分にとって、
本当に大切な『本』は、
リアル本(できれば電子書籍ではなく)を
自分で買って、時間をかけて読むことです。
あなたが、
本を読みふける(夢中になる)とき、
本の中に自分が入ってしまう感覚に
なっていることはないですか?
たとえば、
『小説』を読んでいるとき、
小説のシーンの中に入って、
主人公や登場人物の感情を
味わいながら読んでいるのでは
ないでしょうか。
『ビジネス本』や
『自己啓発本』であれば、
今の自分を俯瞰しながら読んでいたり、
様々な『仮説』を思い描いてみたり、
必ずなんらかの『思考』をしながら
読んでいる
のではないかと思います。
この『思考すること』が、
読書をする上ではもっとも
価値があることなのです。
最近では、
『遅考術』(上原 亮 著)
といった本が出版されるなど、
『倍速の時代』に警鐘を鳴らしている方も
おられますので、自称『時短派』の方は、
一度読んでみられるとよいかと思います。
さて、いかがでしたでしょうか。
2週にわたって『タイパの功罪』を
お届けしてきました。
『動画』の倍速視聴
『音楽』の飛ばし聴き については、
前回のブログでも、
取り上げていますので、
参照してくださいね。(^_-)
では、今日はここまで~♪